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ピアノの種類を解説
スペースを取らない構造になっているので家庭や学校の教室などで広く親しまれている最も一般的なピアノです。アップライトピアノは、フレームや弦、響板を鉛直方向に配し、上下に延びるように作られています。そのため、奥行きが60cm程となり設置するのにあまりスペースを取らないのが大きなメリットです。インテリア性を重視した豊富な種類があり、価格もグランドピアノに比べて安く、調律・調整も安めです。グランドピアノと比較した時のディメリットとしては、表現力の面など本格的な「クラシック」を演奏するには、向いていませんし、連打性能に関しては決定的に劣ります。
地面と水平にフレームと弦を配し、弦は奏者の正面方向に張られているのでかなり大きな楽器になります。設置する場所もできるだけ、天井が高く広い部屋の方がより共鳴をえられます。グランドピアノは、大きさで分類されていて、大まかに言うと、全長が約2.2m〜3mの「コンサート・グランド」。全長が約1.7m〜2.2mの「パーラー・グランド」。更に小さい「ベビー・グランド」に分けられます。
コンサート・グランドは大型で価格も高いので、専用ホールでの演奏会で使われます。「パーラー・グランド」や「ベビー・グランド」は学校の体育館やホテルのロビーなどで使われます。
グランドピアノは、音色や響きが良く、非常に早い連打性が高く、ダイナミックレンジも広いため演奏者の繊細な表現が可能になります。ただし、場所を取り、価格が高く、調律・調整の費用も高いというディメリットがあります。.
グランドピアノやアップライトピアノと違い、弦や響板がなく、音は電子音でスピーカーから出るので、「デジタル・ピアノ」「エレクトロニック・ピアノ」とも呼ばれます。グランドピアノの音色と構造、特に鍵盤タッチを再現する事を目指し、電子技術やコンピュータ技術の進歩とともに進化してきました。
グランドピアノやアップライトピアノと違う特徴としては、電子回路でピッチの基となる信号を発生するので、音程がきわめて正確で温度・湿度や経年変化の影響をほとんど受けないため定期的な調律の必要がありません。ただし、電化製品なので、電気の寿命があります。
また、多くの機種にトランスポーズやチューニング機能があり、電子回路でピッチや音程を簡単に変えることができ、通常の88鍵ピアノでは出せない音を出すことも可能です。
大きさや重さの面でも弦やそれを支えるフレームなどの機械的部品がないため、軽量でコンパクトになり、価格も安くなります。また内蔵アンプで簡単に音量調整が可能でヘッドホン出力があるので周囲の騒音問題を気にすることなく練習ができます。そして演奏をデータとして記録したり再生することもできるのも大きなメリットです。
ディメリットとしては、小さなスピーカーで出力するのでグランドピアノやアップライトピアノと比べると音色の広がり感や豊かさが大きく劣ります。またPCM音源の原理上、音量・音色の変化が段階的に変化するのでなめらかっでは、ありません。本物のピアノと比べタッチが違うということもあります。
|
グランドピアノ |
アップライトピアノ |
電子ピアノ |
---|---|---|---|
大きさ |
大きい |
標準 |
小さい |
表現力 |
非常に良い |
良い |
少し劣る |
連打性 |
1秒間で14連打 |
1秒間に7連打 |
機種によって異なる |
価格 |
高い |
普通 |
安い |
調律 |
必要(18000円くらい) |
必要(15000円くらい) |
不要 |
特長 |
音の響きが豊かで演奏者の繊細な表現が可能 |
本格的な「クラシック」を演奏するには、向いていないが自宅には、これで十分。 |
電化製品なので電源が必要。ボリュームのコントロールが可能。ヘッドフォンが使える。ピアノ以外の音色を選択できる。他のピアノとタッチが違う。 |
ピアノの需要は、どうなってるの?
現在、ピアノは、国内に1000万台あると言われていています。日本の世帯数の統計では、5000万世帯と言われているので5世帯あればその内の1世帯には、ピアノがあるということになります。
市場を見てみると世界の楽器販売市場は、約6480億円といわれています。その内、ピアノの販売市場は、約1560億円です。国内の中古ピアノ販売市場は、約56億円となっており、国内での市場は、年々小さくなっています。しかし、中国などの新興国では、非常に伸びていて、日本の主要2大メーカーのヤマハやカワイも海外をメインに販売台数を伸ばしています。
新規のピアノの世界の販売需要は、約50万台と言われていています。その内アップライトピアノが約44万台。グランドピアノが約6万代なので約9割がアップライトピアノということになります。電子ピアノは、電化製品に含まれるのでここには、含まれていません。